ふぁーむbuffoの鶏の飼い方
ふぁーむbuffoでは10坪ほどの鶏舎の中で、鶏70羽ぐらいを自由に運動できる様に飼う平飼という方法で飼育しています。
鶏舎は4面金網張りの解放鶏舎です。お日様があたり、新鮮な空気が流れる気持ちのよい鶏舎です。
床は土の上に籾殻や草を敷いています。鶏糞はそれらと一緒に鶏が毎日かき混ぜるので分解され匂いはほとんど気になりません。
広々とした環境で新鮮な空気を吸い、しっかり運動する事で鶏のストレスは少なくなり、病気に強い元気な鶏になります。
そのため、抗生物質やビタミン剤などの薬剤を与えずに育てる事ができます。
鶏の餌について
こだわりその1
遺伝子組み換え、残留農薬の心配のある輸入トウモロコシは使わず、代わりに、大豆くず、ぬか、くず米など地元で手に入るものを中心にした餌を作っています。
ぬか
(お米を精米するとき出るもの)
大朝で沢山手に入るので、現在100%大朝産です。
酒ぬか
(お酒を造るときに出るお米の粉:造り酒屋さんから一年に一度酒の仕込み時期にでます。)
トウモロコシの代わりに使っています。難点は餌に混ぜると黄身が白くなる事。
くず米
秋に町内で手に入れたものと広島のお米屋さんから購入したのを使用。
くず大豆
町内で作られている大豆をもらっています。
魚粉
浜田漁港で手に入る防腐剤の入ってない安心な魚粉です。代わりに夏場は傷みやすいので
こまめに取りに行く必要があります。
カキガラ
広島のカキと言う事で広島産です。殻を作る大事なカルシウムです。
こだわりその2
緑餌を沢山あたえています。
1、くずやさい:町内の農家さんの出荷時にでるくず野菜から、家庭菜園のくず野菜まで四季折々、町内中の野菜をかき集め、いただいております。(ほうれん草、大根、春菊、トマトなどなど)
2、かぼちゃ:我が家の鶏糞で育ったカボチャや、食べないからともらったカボチャまで、冬の、葉っぱがないときの貴重な緑餌です。(与え方は、丸ごとごろりと鶏舎に転がしておくと、硬い皮もなんのその、くちばしでつついてあっと言う間になくなります。)
3、野草:早い話が雑草。夏には刈っても、刈ってものびてくる草ですが、にわとりの餌になると思えば腹も立たない。よもぎなど天然ハーブ入っています。(草がのびる夏には、にわとりを外に出して、自分で食べてもらうことも。)
4、デザート:大朝にあるリンゴ園からでる、くずリンゴもにわとりの好物。(リンゴを丸ごと放り込むと、にわとりのリンゴをつつく音と、甘い香りが広がり、人間も幸せになる。)
学生の頃、畜産の勉強をしたり酪農家で研修する中、で日本の畜産業と言うものがほぼ輸入飼料の上に成り立っている事に驚いた。国産牛肉、国産豚って言ったって、その体を作っているのは外国のトウモロコシじゃないかと。輸入がストップしたらどうなるの?そんな疑問を覚えた。
そのころ、遺伝子組み換えトウモロコシの事がテレビなどで話題になった。遺伝子組み換えトウモロコシなんて嫌だ。と思っても餌をトウモロコに頼る限り、嫌だなんて言えないじゃないの?残留農薬問題だって同じだ。
牛や、豚、にわとりも沢山の穀物を食べてようやくお肉や、卵になる。外国から沢山輸入した食べ物を食べて。畜産って、そういうもんだったろうか?人が食べられないものを、家畜に食べさせて、肉や、卵、乳を人間が得る。そして家畜の糞尿を使って、人間が食べ物を作り、食べられないものを家畜が食べる。それが畜産じゃないの?
そんな疑問から、今の私のスタイルが産まれました。地元で手に入るものをできるだけ使った、小さな養鶏。地域で手に入る餌で飼えるだけの鶏、畑に鶏糞が還元できるだけの羽数。
それがふぁーむbuffo流にわとりの飼い方です。